獣医師 玉口宏のペット健康百科

ホモトキシコロジーやレーザー治療、オゾン療法など、動物の補完代替治療をご紹介しています

腎機能低下を考える

今日は得られた結果で見る、腎臓の状態についてお話します。

どの様な検査にも標準というものがあります。

今回の血液検査項目や尿検査は数値で評価しますので、標準値と見比べて検査結果が

高いのか低いのかを見てゆきます。

今回は腎臓機能低下が始まる時期を皆様にご理解いただきたいので、検査結果の変化はどのような腎臓の状態を表しているのか(ステージ)をご理解いただきたいと思います。

腎機能低下は慢性腎臓病へと進行していきますので、ここからは慢性腎臓病として説明します。

慢性腎臓病はステージ1~ステージ4まで検査結果により分けられています。

ステージ1:高窒素血症(BUN上昇)はなくクレアチニンは正常値から若干の上昇

      SDMAの若干の変化がみられる状態で、尿濃縮機能の低下がみられるが

      尿蛋白の検出はない

この段階でご家庭で何だかの変化を見つけるのは難しいと思います。

もし気が付かれるとすれば、排尿回数や尿量の増加に気が付かれるかもしれません。

しかし、この時点ですでに腎臓全体の約60~70%の能力は失われつつあります。

ここで重要なのは、皆様が何だかの変化を感じたとき、すでに腎臓機能低下はかなり進んでいるということです。  

ここまでご理解をいただきまして、ステージ2からは次回へ続きます。

 

私達は元気に楽しく20年共に暮らすことをめざしています。