前回に続き、腎臓機能を評価する検査についてお話します。
血液検査は皆様がよくご存じの血液尿素窒素(BUN)・クレアチニン(Cre)が以前と同じように評価の中心となりますが、ここ数年前よりSDMAという検査項目が増えました。
この3つの検査項目は腎臓から排泄される代謝産物を計測したものです。
標準値よりも計測値が高ければ腎臓での代謝産物除去能力低下が疑われ、腎機能低下を考えます。
同時にナトリウム(Na)カリウム(K) クロール(Cl)にも注意が必要です。
これらは体内の調節機能を担っていて、電解質と呼ばれバランスが重要です。
血液検査と同様に重要な検査は尿検査です。
尿検査では蛋白の有無(UP/C)・尿比重が主に重要であり、他に細菌や混合物なども調べます。
腎機能が低下してくるとタンパク質が尿中に漏れ出たり、水分の再吸収が悪くなると、色が薄く匂いがあまりしないおしっこになってしまいます。
このような時期になると、飲水量が増えたり排尿量や排尿回数が増えてきます。
こうして得られた結果を見て、腎機能の評価をしていきます。
それぞれの結果による腎臓機能低下の評価およびステージングについて次回お話いたします。
私達は元気に楽しく20年共に暮らすことをめざしています。